前回、前々回とダーティーバルク、クリーンバルクについて紹介してきました。
今回は最後のリーンバルクについて紹介したいと思います。
他のサイトなどを見ているとリーンバルクがおすすめ!初心者はリーンバルクで筋肉が増える!
などと書かれていますが、正直なことを申し上げるとタイトルにもあるように、リーンバルクは初心者にはおすすめしません。
その理由も踏まえて紹介していきます。
- リーンバルクについて知りたい
- リーンバルクをやってみたい
このように思っているあなたは一度、私ん意見を読んでみてから、実践するか決めていただきたいです。
また、このリーンバルクについて筋トレ暦8年100kgの増量に成功し、80kgの減量に成功した私の経験も踏まえて紹介していきます。
リーンバルクとは?簡単に解説
まずはじめにリーンバルクについて簡単に紹介していきたいと思います。
このリーンの語源はLean「脂身の少ない」などの意味があります。
つまり、あまり脂肪をつけずに筋肉をつけていこうという試みのことを言います。
対義語としまして、前回紹介したダーティバルクがあります。
リーンバルクとは摂取カロリーを制限することによって脂肪をつけないことに特化した筋肥大方法になります。
リーンバルクのやり方
ではやり方を紹介します。
やることは
- 自分の1日の消費カロリーを知る
- PFCバランスに沿ってカロリーを決める
この二つのポイントを簡単に紹介していきます。
リーンバルクの方法①1日の消費カロリーを知る
筋肉を増やすためには1日の消費カロリーを摂取カロリーが超えていないといけません。
そのため、まずは消費カロリーを知ることから始めていきます。
消費カロリーは自分の基礎代謝+運動量によって消費カロリーを求めることができます。
この計算は少し複雑なので、簡単に計算できるサイトで計算をおすすめします。
基礎代謝の方は年齢、性別、体重を入力することによって大体のカロリーが算出できます。
消費カロリーは生活、運動それぞれの項目でカロリーを算出してみてください。
この基礎代謝+生活+運動全て合計することで消費カロリーがわかります。
リーンバルクの方法②PFCバランスを決める
次にPFCバランスを決めます。
P=たんぱく質→自分の体重×2〜3g (1gあたり4kcal)
F=脂質→自分の体重÷1.5〜2g (1gあたり9kcal)
C=炭水化物→この二つの合計カロリーの余り (1gあたり4kcal)
このように求めていくのが個人的におすすめです。
また、摂取カロリーの合計は先ほど計算した消費カロリーを250〜500kcal上回るように設定してください。
具体例
体重85kg=消費カロリーが3000kcalの場合
1日に必要なカロリー3500kcal(今回は+500kcalで計算)
P=85×3(今回は3gで計算)=255g×4kcal=1020kcal
F=85÷2(今回は2gで計算)=42g×9kcal=約380kcal
C=3500−(1020+380)=2100kcal÷4=525g
P=255g F=42g C525g
このようになります。
これに沿って毎日食事を組み立てていきます。
食事はこの範囲を超えないくらいであれば何を食べても大丈夫です。
リーンバルクのコツ
ここで私が増量中に気づいたリーンバルクのコツについて紹介していきます。
ポイントは大きく2つです。
- カロリーを気にしすぎない
- 食事をこまめにとる
リーンバルク中カロリーを気にしすぎない
カロリーをしっかり制限したバルクアップ方法ですが、余りカロリーに意識を向け過ぎるのもよくないと思います。
人間の基礎代謝というものは計算上では数値化できますが、実際のところ明確な判断をするのが難しいです。
また、毎日の運動による消費カロリーも運動量によって変動します。
そのため、変に神経質になってしまってもストレスで筋肉が減ってしまうだけです。
大体のカロリーを把握することができたら、バルクアップと割り切って大体のカロリーで食事することをおすすめします。
そして、少し多く取りすぎたなと感じた時には調整し、微調整を続けていくことが大切です。
リーンバルク中は食事をこまめに取る
食事をこまめにとることも大切です。
食事を一度に多くとってしまうことで、吸収できない分は脂肪に変換されてしまいます。
脂肪がつきにくい増量をしているのに、これでは本末転倒です。
こまめに取ることで効率良く吸収させていきましょう。
また、食事をとるとたんぱく質合成(たんぱく質が筋肉に変わっていくこと)が高まるという研究結果も出ています。
そのため、こまめに取るごとにたんぱく質合成が高まり、高い状態を維持できることにもつながります。
リーンバルクをオススメしない理由
ここまで説明してきて、よしやってみようと思ったあなたには申しわけありませんが、あなたが始めてバルクアップ、筋トレをやる初心者なら絶対おすすめしないです。
他の記事では絶対おすすめ!などと書いてありますが、私の意見を紹介いたします。
- 初心者はトレーニングレベルが低い
- 自分に合う食材がわからない
- 重量が伸びる時期を活かせない
この三つについて詳しく紹介していきます。
初心者はトレーニングレベルが低い
初心者はトレーニングをしている経験が少ないです。
そのため、フォームが安定していないことや体幹がぶれることなどにより、狙った部位に十分な刺激を与えることができません。
ただでさえ、リーンバルクでカロリーを制限しながら行っているのに、トレーニングの刺激が小さかったら筋肉が大きくなるスピードはかなり遅くなってしまいます。
逆にトレーニング上級者はしっかりと対象部位に刺激を与え、ダメージを作ることによって摂取した栄養の多くがその部位に集まっていきます。
そのことによって、少ない余分なカロリーでも大きくすることが可能になってくるというわけです。
そのため、十分に刺激を与えきれない初心者にはおすすめしません。
自分に合う食材がわからない
もしあなたが初心者なら、どんなものを食べれば自分の筋肉が常に張った状態になるか、どんなものを食べれば水分が抜けた状態になるのかなど
食べ物を食べたときの自分の身体の反応を把握していますか?
食べたものは全てが吸収されるわけではありません。先ほどのようなことまでは知らなくても大丈夫ですが、
何を食べたら、お腹を下してしまうなどの情報を十分に持っていない場合は少しの余分カロリーで筋肉を増やすことが難しいです。
食べ物と自分の身体の反応がわからない場合にはあまりおすすめしません。
重量が伸びる時期が活かせない
筋トレを始めたばかりの時期はどんどん重量が上がってきます。
そのため、バルクアップは有効な手段になりますが、先ほどの二つの理由から、アンダーカロリーになってしまった場合はパワーが余り出なくなってしまいます。
また、筋肥大するスピードが遅くなってしまう、もしくは筋肉が減ってしまう可能性だってあります。
筋トレを始めたてのころは多少のオーバーカロリーでも脂肪を減らしながら、筋肉を増やすことができるというスペシャルタイムに突入することもあります。
たくさん重量を伸ばし、筋肉に刺激を与えていきましょう。
リーンバルクをするならクリーンバルクの方が良い
リーンバルクでカロリーを制限できるというあなたの精神力があるならば、私はクリーンバルクをおすすめします。
クリーンバルクは簡単にいえば、脂質だけ考えて、たくさん食べるというバルクアップ方法です。
クリーンバルクはカロリーを余り気にする必要がないという利点があるので、トレーニング刺激をうまく与えられなくても効率的に重量を伸ばすことができるし、自分にあった食事がわからなくても、量で解決できます。
ぜひ一度読んでみてください。