筋トレを行うとき、必ずセットになってくるのが、食事です。
この食事、時間のないあなたは食事をとったらすぐにトレーニングしてませんか?
それ、トレーニング効果を半減させています。
- 食事と筋トレを何分あければ良いかわからない
- 食事の後筋トレするのがなぜだめなのかわからない
といった方にはぴったりの記事になっています。
今回は食事後の筋トレについて、なぜダメなのか、何時間あければ良いかというのを筋トレ暦10年、100kgの増量→80kgの減量を成功させた私が詳しく紹介していきたいと思います。
食事後の筋トレはなぜダメなのか
食事をとった後すぐ筋トレをしている人は意外と多いと思います。
では一体なぜ、食事をとった後すぐに筋トレすると効果が半減するのか。
三つのポイントがあります。
- 血流が悪くなる
- 腹圧が出せない
- パワーがでない
血流が悪くなる
まずは、血流が悪くなるということがあげられます。
お腹に食べ物を入れるとそれを消化しようという働きが身体のなかで起こります。
そんなこと知っているよ!というのはわかります。では一体どのような変化で、消化活動が活発に行われているかわかりますか?
勘の良い方はもうピンときているはずですが、血流の増加です。
筋肉もそうですが、血流が増加することによって体内の機能が活発化します。
そのため、消化中はお腹に血流が集中していきます。
そこで筋トレしたらどうなるでしょうか?
トレーニングを行っている対象部位に血流が取られてしまいますね。
そのことによって消化が遅れ、食べ物が胃の中に残ってしまいます。
胃の中に残り、消化が遅れることで栄養も吸収しにくくなってしまうんです。
また、神経の働きとも大きく関係しています。
自律神経系として存在する交感神経を知っていますか?
交感神経は身体を活発に動かしたりしたときに優位になるもので、アドレナリンなどのホルモン分泌を促します。
そのため、パフォーマンスアップなどの効果が期待できます。
その交感神経の拮抗作用を持つ副交感神経というものもあります。
副交感神経は身体に眠気を誘発するなどの働きがあり、言わば回復のための機能です。
食べ物の消化というのも栄養の吸収なので、回復に当たります。
この副交感神経が優位になっている消化の状態でトレーニングを行い、交感神経を優位にさせてしまう。
これによって消化が遅れるということも一つの要因になります。
腹圧が出せない
あなたは腹圧は知っていますか?
腹圧は簡単言えばお腹に力を入れることです。
難しい言葉で表すとバルサルバ法と呼ばれるトレーニングテクニックの一つです。
この腹圧はトレーニングを行う上でとても重要になってきます。
腹圧は体幹を固めるという働きです。
お腹に力を入れることによって下半身の力を上半身に伝えやすくすることや、背中に力が入ることにより、腰の障害を防ぐことができるという効果があります。
この腹圧では読んで字のごとくお腹がとても重要になってきます。
先ほど説明した、ように食事後すぐにトレーニングを行ってしまうことによって消化が遅れてしまい、胃の中に食べ物が残ってしまいます。
食べ物がお腹に残っているとお腹に力が入りにくくなります。
あなたも食事をしてパンパンに膨れたお腹に力を込めろと言われても気持ち悪くなるだけですね。
食事後すぐ筋トレすることによってこのように腹圧にも大きな影響を及ぼします。
パワーがでない
このデメリットも食事の消化と大きく関係しています。
筋肉は収縮するために多くのエネルギーを使います。
そのため、エネルギーを筋肉に貯めておかなければいけないのです。
また食べたものがすぐに栄養に変わるということもありません。
しっかりと食べ物が消化され、小腸に到達し、分解された栄養が吸収されて、血液に運ばれて筋肉に辿りつくことでやっとエネルギーとして貯蔵されます。
その貯蔵されたエネルギーで筋肉が収縮しダメージを与えることができるのです。
しかし消化の時点で遅れをとってしまうとエネルギーに変換するのが遅くなってしまい十分なパワーを出すことができません。
基本的には食事後すぐ筋トレをしてもその食事はエネルギーに変わっていないことが多いというのも知っておいたほうが良いです。
食事後の筋トレは何分後がベストなの?
ここまで、食事後の筋トレデメリットをたくさん紹介してきました。
じゃあ一体食事後何分がベストなの?
という疑問が生まれますよね。
答えは様々あり、人によって違いますが私のオススメしているのは筋トレ90分前に食事を食べ終えるということです。
この点について理由を二つほど紹介します。
- エネルギーに変わる時間
- 血中に栄養が行き渡る
この二つがポイントになってきます。
食べ物は消化、吸収スピードが全て異なります。
しかし、だいたいの食べ物は早くて60程度、遅くて120分程度で吸収を終えます。
そして、大事なのが、血中に栄養が行き渡る時間というポイントです。
血液と栄養と言われると何か思い浮かぶことはありますか?
それは血糖値です。
血糖値は食べ物を食べてだいたい60分〜90分の間で血中でピークに達します。
その後緩やかに落ちていくということがわかっています。
血糖値が高くなるのは食べた炭水化物が糖として分解されて小腸から血液に到達したということです。
つまり、血糖値を高い状態に保ってているということは食べた栄養が身体に行き渡っているという証拠になります。
なので、血糖値が高い状態を狙うのです。
また、血中には他の物質もあります。
それはアミノ酸です。
アミノ酸はたんぱく質を細く分解したもので、アミノ酸も血液の中を漂います。
これは血中アミノ酸濃度と呼ばれ、血中アミノ酸濃度も多くなったり、少なくなったりしないように身体で調整されてます。
この血中アミノ酸濃が不足することによって筋肉(たんぱく質)を分解して、そのアミノ酸に補填するので、結果的に筋肉の分解が起こってしまいます。
この血中アミノ酸はトレーニングをすることによって少なくなるので、トレーニング前にしっかりと補給することが大切になってきます。
また、この血中アミノ酸も吸収が同じだいたい60〜90分なので、90分がおすすめになります。
食事後の筋トレで時間がない人のために
このように食事後の筋トレについて紹介してきましたが、90分もあける余裕がないという人のために消化の良い食材やテクニックを紹介します。
- 糖質は消化が早いものを食べろ
- よく噛んで食べろ
糖質は消化が早いものを食べろ
糖質は消化に大きな違いがある食べ物が多いです。
あなたが普段食べているお米はだいたい90分〜120分でエネルギーに変わると言われています。
お米より吸収が早く、私もよく愛用しているものを紹介します。
バナナ
バナナは王道です。よく、食後にバナナを食べろと言いますがバナナは果糖と呼ばれる糖質なので、吸収が早いものになります。
そのため、トレーニング前に急速にエネルギーに変えたい場合はおすすめになっています。
また、カリウムも入っていることから減量時にトレーニング前だけ食べている時期もありました。
カリウムは水分を抜く働きがあります。
コーラ
コーラは砂糖の一種です。もちろん吸収はとてもはやいです。
このコーラもトレーニング前30〜60分前にちびちび飲んでいました。
しかし、糖質の量が多いので、注意が必要です。
また、炭酸も入っているので、トレーニング前に飲みきっておかないと支障をきたします。
シュガースティック
コーラは飲めないという人にはおすすめです。
このシュガースティックも砂糖なので、吸収が早いです。
また、簡単にどの飲み物でも溶かせるので、よく水に溶かして飲んでいました。
よく噛んで食べろ
よく噛むということはすごい初歩的なことなんですが、意外と大事なことになってきます。
食べ物は胃液などによって消化され、吸収されていきます。
この分解に関して、大きいものと小さいものどちらを先に溶かせますか?
もちろん小さいものですよね。
この噛むという行為も実は消化の過程に含まれている重要な消化になります。
しっかりと噛むことによって吸収を早くしていきましょう。
筋トレ後、筋トレ前の食事について詳しく書いた記事もありますので、参考にしてみてください。